而今(JIKON)

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Brand Introductionブランド案内

江戸後期に初代大西庄八が造り酒屋「ほてい屋」を譲り受け、屋号を以前材木商であった「木屋正」 と改め継承しました。
当時の風情を残した店舗兼主屋は登録有形文化財に指定されています。
長らく「高砂」「鷹一正宗」を製造し伊賀地方を中心に商いをしてきました。
現在は6代目蔵元である大西唯克が2005年「而今(じこん)」ブランドを立ち上げ全国地酒専門店に卸しています。
小さな酒蔵ですが品質重視の酒造りをしています。

酒造:木屋正(きやしょう)酒造株式会社

Primary Rice Used主な原料米

三重県名張の銘酒而今(じこん)の原材料は、岡山県産の雄町、山形県産の酒未来、三重県産の五百万石や山田錦などがあります。また、有機栽培の山田錦を使用している商品もあります。

また、木屋正酒造の自社開発の酵母「自社9号」を使用しています。地元の素材を大切にし、その美味しさを最大限に引き出すことを方針としており、毎年安定した仕上がりを実現しています。

Line Up製品カテゴリ一覧

Origin of the name名の由来

而今には「過去に囚われず未来に囚われず 今をただ精一杯生きる」という意味があります。
この考え方は、而今の酒造りにも反映されており、常に現時点で最高の酒を追求するという精神が根底にあります。木屋正酒造は、伝統を重んじながらも、現代の技術と融合させ、常に進化することを目指しています。

過ぎ去った「過去」を変えることはできないし、この先どうなるか「未来」は分からない。
しかし、変えることが、そしてわかる時がある。それは「今」この瞬間なのである。

而今は、その限定的な生産量にも関わらず、高い品質を維持し続けることにこだわっています。全ての工程で職人の手作業が重視されており、細部まで丁寧に管理されています。また、低温発酵を駆使し、繊細でありながらも深みのある味わいを生み出すことに成功しています。さらに、各仕込みごとに最適な条件を見極め、毎回違う表情を持つ酒を作り上げることが而今の魅力の一つです。

この酒に合わせる料理

味の設計から考える

而今で私が注目するのは、五百万石・山田錦・雄町という性格の違う三つの米を使い分けている点です。五百万石は端正で軽やか、山田錦は中盤にふくらみ、雄町は野性味のある厚み。同じ銘柄名でも、米が変われば味の骨格は別物になります。ですから「而今はこういう味」と一言でまとめるのは、この蔵に対して失礼だと思っています。

共通しているのは、無濾過という言葉が並ぶこと。濾過で角を落とさないということは、味の密度をそのまま届けるという意思表示です。輪郭がくっきりして、口に含んだときの情報量が多い。この密度は、素材そのものが強い料理と正面から向き合えます。

逆に、密度の高い酒は使いどころを外すと重くなります。油の多い揚げ物を延々と続ける場面や、辛みの強い料理では、酒の情報量と料理の情報量が二重になって、途中で飲み手が疲れます。刺激で押す料理には、もっと軽い酒を別に用意したほうが、この一本の価値が守れます。

この酒に合わせたい料理

三重は海の幸に恵まれた土地です。素材が強い料理と、真正面で組ませます。

  • 鯛やひらめの刺身(家庭)……白身の淡い甘みは酒の密度に押されそうに見えて、実際には酒側の旨味が身の甘みを引き上げるので、塩とすだちで食べると差がはっきり出ます。
  • だしのきいた炊き込みご飯(家庭)……米の料理に米の酒を合わせる形で、無濾過の厚みが飯の甘みと同じ層で重なります。
  • 豚の角煮(家庭)……脂の甘い煮物は酒を選びますが、密度のある酒なら脂に負けず、噛みしめる時間の長さに酒が付き合ってくれます。
  • 桑名の焼き蛤(三重の名物・店)……貝から出る汁の塩気と旨味は濃く、香りより味で勝負するこの酒と正面から釣り合います。
  • てこね寿司(三重の郷土料理・店)……漬けにした赤身と酢飯という強い組み合わせで、酢の酸を酒の旨味が受け止め、赤身の鉄っぽさを和らげます。
  • 伊勢海老の刺身や焼き(三重の食材・店)……甘みの強い身に対して、酒の密度が同じ高さで並ぶので、どちらも損をしません。
  • 松阪牛の炭火焼き(三重の食材・店)……脂の甘さと炭の香りに、雄町を使った厚みのある一本を合わせると、赤ワインの役どころをそのまま担えます。

素材の値段ではなく、素材の強さで選ぶ。それがこの酒の合わせ方です。

卓に並べる順番としては、刺身と貝で始め、肉と炊き込みご飯で締める形が自然です。米が変われば味が変わる酒ですから、二種類を用意できるなら、前半に五百万石の軽いもの、後半に雄町や山田錦の厚いものを。同じ銘柄なのに料理が変わるたび顔つきが違う、というところまで体験していただけたら、この酒の面白さはほぼ伝わったと言えます。

飲食店の方へ

温度は12〜15℃の冷やを基準に。冷やしすぎると無濾過ならではの密度が閉じ、ただ重い酒として通り過ぎます。時間とともに温度が上がる過程で味が開いていくので、少量ずつ注いで、変化ごと楽しんでいただく提供が向きます。

器はやや口径の広いグラスか、薄手の磁器。空気に触れる面積を確保すると、密度の高さが香りの層として立ち上がります。厚手の陶器では、味の輪郭がぼやけて見えます。

コースなら刺身から焼き物へ移る中盤。同じ銘柄で米違いを二種そろえ、飲み比べとして出す設計もよく働きます。「同じ蔵でも米でこれだけ変わる」という説明は、日本酒に詳しくないお客さまほど面白がってくださる話題です。

20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。飲酒運転は絶対にやめましょう。

この蔵と、この土地の日本酒

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